もうお前に誰も殺させやしない!
みんなが幸せになれる結末を探す
あたらしい桃太郎の物語
『桃太郎』という絵本の内側と、その本を読む外側の物語。
ツイート 桃太郎は、悪い鬼となってしまった幼馴染で親友の温羅(うら)を改心させようと鬼ヶ島へ向かった。しかし仲間の犬と猿と雉を殺され、桃太郎は温羅を殺す事で物語に決着を付ける。
仲間と親友を同時に失い、悲しみと孤独に苦しむ桃。
何千何万通りの『桃太郎』という物語の中からこの悲しい結末を迎える桃を見つけた司書No.41は桃を哀れみ救いたいと思った。
そこは万物のあらゆる出来事、想念、感情が書物として記録されている記憶の概念が集約された場所。
司書No.41は桃太郎という物語を……その本を書き換える権利を持っていた。
しかし物語の書き換えを見守る権利を執行した監視官No.29は桃太郎という物語の一面にとらわれるなと口を挟む。
桃はそして司書No.41はみんなが幸せになる物語の結末を見つける事できるのだろうか。
どうかあなたも一緒にこの物語の結末を見守ってください。